誤嚥性肺炎についての講演をおこないました
先週、市の保健センターで誤嚥性肺炎についてお話をしてきました。
題名には誤嚥性肺炎がメインのようにありましたが、実際は誤嚥性肺炎を引き起こす疾患や病態についてが主でした。
というのも、誤嚥性肺炎は認知症などのいろいろな基礎疾患によって嚥下機能が低下した時に引き起こされるものなので、
その疾患や嚥下機能について知らなければ誤嚥性肺炎だけを知ってもあまり意味がないと考えるからです。
例えば、骨折をした時にどうすれば骨折が防げたかを考えるとします。
過剰な外力が加わったから骨折したというのは誰の目にも明らかだと思いますが、
その外力がなんだったのか、どういう力だったのかが分からなければ防ぎようがありません。
交通事故だったのか、運動中だったのか、階段から落ちたのか。
これと同じで、誤嚥性肺炎を引き起こす誤嚥の原因が理解できていなければ予防策は不十分となります。
また誤嚥というものを知らないと過剰な不安をいだくだけです。
誤嚥性肺炎という目を惹くトピックだっただけに内容に物足りなさを覚えた参加者さんもいたかもしれませんが、
どんな病気でも「敵を知る」ということが予防でも治療でも最も重要なことだと思います。
参加されなかった方でも内容について興味がある方はお知らせいただければ可能な限り対応させていただきます。