木曜日は新大阪に歯周外科の見学に、日曜日はNiTiファイルの勉強会に行ってきました。

今回の歯周外科はFGG(遊離歯肉弁移植術)です。

普通の歯周外科(MWFやAPF)が出来るようになればその次のラーニングステージにあたる手技で、

特殊というわけではありませんし、当院でも頻繁におこなうものです。

それでもこういうごく当たり前の処置から学ぶことの方がどちらかというと大切なことが多いと思います。

切開、剥離、縫合、掻把といった基本的な手技の小さな差の積み重ねが

結果として仕上がりに非常に影響するからで、成功して終わりというわけにはいきません。

基本を外れなければ誰がやっても成功するものほど、

そこに見られる違いや差には膨大な努力や知識や経験が注ぎ込まれていると思っています。

 

日曜日は同じ新大阪でも駅をはさんで反対の東口にあるビルでNiTiファイルのハンズオンセミナー。

従来のNiTiファイルはファイルの種類が多く手間が煩雑でした。

それを一本のファイルで根管形成をおこなおうというシステムです。

ハンズオンセミナーなので実際に抜去歯も使って実習をおこないます。

なるほど、簡便でスピーディというだけあって、何本か抜去歯を使って練習するだけで、

確実に根管形成が出来ます。

まあこのあたりはNiTiファイルが初めてというわけでもないし、

他のシステムのものをすでに使っているので敷居が高いわけではありません。

いままでのシステムより手順が大幅に減った分、診療時間や患者さんの疲労も大幅に圧縮できます。

やり方だけであれば業者が来て教えてくれるだけでもできなくはないのですが、

こういう講習の利点はその道の先駆者が細かいコツやいろいろ症例を交えて教えてくれることです。

NiTiファイルの講習だけでなく難症例への対処なども講習があり、

講習後に色々と質問をしてぶっちゃけていえばNiTiファイルの使い方以上に興味深い知見を得ることが出来ました。

講習終了後も長い時間症例供覧を交えてご教授いただきました佐藤先生、まことに有難うございました。

岸本歯科医院